家庭での様々な場面でのお助けアイテムとして、古くから時代を問わず使用されてきている重曹。お掃除に使用したり、ベーキングパウダーとしてお料理にも必須のアイテムとなっていますよね。
そんな重曹がホワイトニングにも効果があるとネットやテレビで言われることも多いようですが、研磨作用はあるものの、実際には真っ白になるということを期待できるほど効果はありません。重曹がホワイトニングに良いと思い込んで間違った使い方をしてしまうと、歯を傷つけるなどのダメージを与える原因にもなりかねません。
今回は、ホワイトニングの目的で重曹を使用する際の正しい方法や効果をご紹介していきます。
このページの目次
重曹がホワイトニングに良いと言われる理由

研磨能力が高い
重曹がホワイトニングに良いと言われるのは、高い研磨性によって歯の表面の汚れを落とす能力に優れている成分だからです。
掃除に使われて、頑固な床汚れなども磨いてくれるのですから、その高い研磨能力は容易に想像がつきますよね。
気をつけたいことは、ここでいうホワイトニングとはあくまで「磨いた結果元の色に戻る」ことによって白くなるという意味。歯を染める歯科医院でのホワイトニングとはまったく別の話です。
重曹ホワイトニングの効果

クリーニングには効果あり
正しく使用することで、歯の表面をクリーニングできる効果は期待できます。
コーヒーやタバコのヤニなどが原因の表面の着色汚れを落とすという目的には向いている方法といえます。
内部の着色は落とせない
ただし、歯の表面が薄くなっていて歯の内部のまで着色汚れがある場合や、薬などによって体のなかからの原因で黄ばみが発生している場合、高齢によって歯の内部が黄ばんでいる場合などは、重曹ではホワイトニングすることはできません。
歯医者さんで行うホワイトニングは、歯の内部まで薬剤を浸透させ歯を白く染めることができますが、重曹などの方法はあくまで表面を磨くことしかできませんので、元々の歯の色を変えることはできませんので注意しましょう。
重曹でホワイトニングをする方法と手順

ホワイトニングの目的で重曹を使用するには二つの方法があります。
- 重曹で歯を磨く
- 重曹でうがいをする
クリーニング効果としては圧倒的に「①重曹で歯を磨く」の方が効果が高いですが、ブラッシングが面倒・歯を傷つけたくないなどの場合は「②重曹でうがいをする」の方法もあります。
ここで使用する重曹は、「ベーキングパウダー」「ベーキングソーダ」がオススメ。食用としてお手軽にスーパーなどで買うことができます。
それぞれの方法と手順は以下の通りです。
重曹で歯を磨く
重曹(ベーキングパウダー)を歯磨き粉変わりにして歯を磨く方法です。方法は3通りありますので、それぞれの手順をみていきましょう。
自分でペーストを作る
通常の歯磨きをおこなったあと、小さな容器に小さじ半分程度のベーキングパウダーと小さじ1程度の水を入れて混ぜてペーストを作り、そのペーストを歯ブラシにつけて歯磨きを行います。十分にブラッシングを行ったら、水でしっかりすすぐ。
水の変わりにハッカ剤など、を使用してより本格的に仕上げる人もいます。
直接歯ブラシにのせて使う
歯ブラシをぬらしたら、その上に直接ベーキングパウダーをつけていつも通り歯を磨きます。この場合、ダイレクトに歯の中に粉がはいってくるため、粗い粒の重曹はおすすめできません。
また、重曹の味は塩のようにしょっぱいので、長時間ブラッシングを行うには不向きかもしれません。
いつもの歯磨き粉にベーキングパウダーをプラス
いつも使用している歯磨き粉にベーキングパウダーを少しふりかける方法です。オリジナルの重曹歯磨き粉としてブラッシングしましょう。
重曹でうがいをする
500ミリのペットボトルに水とスプーン1杯のベーキングパウダーを入れて、ふたをしてよく混ぜます。その水を口の中に含み、1分ほどぶうぶくとうがいをして口の中に浸透させたら、はきだしてゆすぎます。
重曹うがいのメリットは、歯を傷つけなくて良いことと、虫歯予防や口臭予防にも効果があるところです。重曹そのものに洗浄能力だけでなく、虫歯を予防してくれる効果もあるためです。
作った重曹水は冷蔵庫などで保存しておくとよいでしょう。重曹の防腐効果によって、簡単には腐りません。
重曹のホワイトニングで気をつけたいこと

強く磨きすぎない
重曹歯磨きをするときは、強く磨きすぎないようにしてください。重曹は研磨性に優れていますが、その反面歯を傷つけやすいというデメリットもあります。ゴシゴシ力いっぱいに磨くのは避けましょう。
間隔をあけて行う
やりすぎは歯にダメージを与えてしまう可能性があります。とくに重曹だけで集中的に磨くのは、3日〜1週間に1回くらいが良いでしょう。やりすぎは禁物です。
柔らかい歯ブラシを使用する
重曹は歯を傷つけやすいので、やさしくブラッシングしてあげることが大切。硬い歯ブラシよりも柔らかい歯ブラシのほうが、磨きすぎを防いでくれます。
まとめ
重曹はクリーニング効果は期待できますが歯を真っ白にするホワイトニングではありません。
高い研磨性があるので、歯を痛めない程度に使用することが大切です。
白さに満足できない場合は、歯を痛めすぎる前に歯医者さんのホワイトニングを検討してみてはいかがでしょうか。