脱灰と再石灰化ってなに?歯の修復メカニズムをわかりやすく解説!

ホワイトニング用語集

虫歯予防、歯磨き粉、ホワイトニングなど歯に関わることについて調べていると、必ずといっていいほど「脱灰(だっかい)」「再石灰化(さいせっかいか)」という言葉をきくようになるかと思います。

脱灰と再石灰化とは、私たちの歯の修復メカニズムのことを意味します。私たち人間の身体は、そのバランスさえ保てれば、自然に虫歯予防ができるようになっているんです。動物が食べ物を食べているのに、虫歯にほとんどならないのは同じ理由からです。

では、どのような修復メカニズムなのか、どうしたらそのバランスが保てるのか、詳しく解説していきます。

スポンサードリンク

そもそも「脱灰」と「再石灰化」はどういう意味?

禁止

脱灰とは?

脱灰とは、歯の表面から歯の成分が溶け出してしまう現象のことです。

私たち人間の口の中には、常に菌が存在しています。この菌は歯にくっつくと、食べ物に含まれる糖質をエサにしてをつくります。この酸が歯の表面の成分であるミネラル(カルシウム、リン)を溶かしてしまいます。

再石灰化とは?

再石灰化とは、溶け出した成分が元に戻ってくることです。

酸によって溶け出してしまっても、唾液などの働きで酸を中和し、溶け出したミネラルを歯の表面に戻してくれます。

脱灰は歯の敵、再石灰化は歯の味方と覚えておきましょう。

歯は食事の度に脱灰と再石灰化を繰り返している

%e5%ad%90%e4%be%9b

では、脱灰と再石灰化はいつ起こるのでしょうか?

それは、酸をつくるときに必要な菌のエサが口の中にはいったとき、つまり食事をしたときなんです。

食事をして糖質を摂取すると、菌が酸をたくさん作り出し口の中が酸性に傾きます。しかし、その後30分〜40分ほどで唾液による中和作用と再石灰化作用で、口の中はふたたび中性にもどり、溶け出したミネラルも元にもどっていきます。

人は食事をするたびに、酸が溶かしてしまった歯の成分を唾液ががんばって元に戻す、という攻防を延々と繰り返しているわけです。唾液はこんなに大事な役割をしてくれていたんですね。

スポンサードリンク

虫歯の原因は脱灰&再石灰化のバランスの乱れ

shutterstock_440161954

良好な口内環境は、両者のバランスがとれている状態

酸が歯を溶かした分を、唾液が元に戻してくれるのは理解頂けたと思います。常に唾液が溶け出した分だけ元に戻してくれるバランス状態をキープできていると、口腔内の環境が良いということになります。

ところが、状況によってはそのバランスが保てなくなることがあります。つまり、脱灰に対して再石灰化が間に合わないという状態ですね。そして、その状態が続くと虫歯の原因となってしまいます。

虫歯の原因となる脱灰を多く引き起こす原因

①不規則な食生活習慣

では、どんなときに再石灰化が間に合わなくなってしまうのでしょうか。それは、食事をとる回数やタイミングにあります。

再石灰化で歯が元にもどるには30分〜40分の時間がかかるため、戻り終わらないうちにまた食事をすれば脱灰はさらにすすんでしまいます。これを繰り返すと、歯の中がずっと酸性の状態になってしまい、歯の表面のミネラルが溶かされ続けて穴があいて虫歯となる原因となります。

特に、糖質が菌のエサになるわけですから、糖質を多く含むものであればあるほど影響を受けます。子供のときから、甘いものはムシ歯になりやすいと言われ続けたのはこのせいだったんですね。

虫歯の原因となりやすい食生活習慣は、以下のようにまとめられます。

  • 甘いものの影響   量<回数
  • 甘いものの取り方  食事中<食間、日中<就寝前
  • 甘いものの濃度   低い<高い
  • 甘いものの停滞時間 短い<長い

規則正く食事をしない、常にだらだらと食べながら生活してしまう人などは要注意ですよ!!

②酸を量産する菌のかたまり「プラーク」

脱灰の原因となるのは菌が糖質をエサに酸をつくり、酸が歯を溶かすからでした。菌のエサが多くなってしまうのが①食生活習慣によって引き起こされる脱灰の原因でしたね。

でも、そもそも酸がつくられてしまうのは菌が原因ですから、これを少なくしてあげることが脱灰をおさえる根本的な解決策でもあります。菌は常に口の中に存在し、全てなくすことはできませんが、菌が歯に付着すると、「プラーク」とよばれる菌の塊となります。プラークが多くなればなるほど脱灰がおきやすくなるため、結果として虫歯の原因となってしまいます。

歯の着色原因と再石灰化の関係

fotolia_113491784_subscription_monthly_m

虫歯とは関係のない話になりますが、歯の着色と脱灰・再石灰化には因果関係があります。

歯の着色汚れは、表面の傷などからの色素が入り込んでしまう原因のほかに、再石灰化され歯の表面にミネラルが戻るとき、色素成分を一緒にとりこんでしまって歯の一部となってしまうという原因があります。

唾液の中にはペリクルという成分があり、これが歯の表面に付着すると唾液中の再石灰化に必要な成分が集められて再石灰化がされるのですが、このときの成分が着色の元となる色素と結合しやすく、そのまま再石灰化をすると色素沈着が発生してしまうのです。

食べたらすぐに歯磨きをすることが再石灰化時の色素沈着を防ぐ予防策となります。

スポンサードリンク

虫歯予防のために再石灰化を助ける3つの習慣

fotolia_115864456_subscription_monthly_m

脱灰と再石灰化のバランスを常に保ち虫歯を予防するために、下記の3つを心がけて生活しましょう。

規則正しい食生活と歯磨き習慣

1日3食きちんと食間をあけて規則正しく食事をとることは、脱灰と再石灰化のバランスを保つことに有効です。1日に何度も食事をとる人は、規則ただしい人に比べて酸性にかたよりがちになり脱灰を促進してしまいます。甘いものの取りすぎや就寝前の食事やあまいものの摂取も控えましょう。

そして、食後はなるべく時間をあけず歯磨きをして、脱灰の原因となる糖質を取り除きましょう。

歯磨きでプラーク除去

日々の歯磨きで脱灰の原因となる菌のかたまりをとりましょう。自分で日々ブラッシングをするだけで十分効果があります。もっとケアしたい!という方は、歯医者さんで定期的にプラーク除去のプロフェッショナルケアを受けるのも良いでしょう。

再石灰化を促す歯磨き粉の使用

フッ素をなどの含まれる歯磨き粉を利用することで、再石灰化を促して脱灰に負けないバランスのとれる口内環境を保ちましょう。フッ素以外にも、リカルデント、キシリトールなどが再石灰化を促すのに有効な成分です。

まとめ

脱灰は酸が歯を溶かすこと、再石灰化とは唾液成分がそれを元に戻すことを意味します。その両者のバランスが取れている状態が崩れ、脱灰が勝ってしまうと虫歯の原因となります。

バランスを保ち再石灰化を優勢とするためには、食生活の改善、歯磨きによるプラーク除去、再石灰化に効く有効成分を積極的に取り入れることなどで対策できます。

規則正しく食事をする、歯に悪いものは控える、食べたらすぐ磨くなど、日々のシンプルで当たり前のことをどれだけしっかりできるかが大切です!

スポンサードリンク