歯を白く綺麗にしたい!という方に支持され、人気急上昇中のホワイトニング。
一言でホワイトニングといっても、歯医者さんに通って歯を白くするホワイトニングには「オフィスホワイトニングと「ホームホワイトニング」二種類があるということをご存知ですか?
今回は、それぞれのの特徴と違いについて解説していきたいと思います。
このページの目次
オフィスホワイトニングとは
「オフィスホワイトニング」とは、歯医者さんで歯科医師や歯科衛生士によって薬剤の塗布や光照射などを行う施術のことを意味しています。完了まで数回歯医者に通い、その場で全ての施術を行ってもらい、歯医者さんで全ての施術が完了するホワイトニングです。
ホームホワイトニングとは
「ホームホワイトニング」とは、歯医者さんでマウスピースの作成と薬の処方をしてもらい、それを持ち帰って自分で行うホワイトニングのことを意味します。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの違い

オフィスホワイトニングが「歯医者さんでその場で行うホワイトニング」、ホームホワイトニングが「家に持ち帰って行うホワイトニング」であることは、お分かりいただけたと思います。
では次に、それぞれ施術内容にどんな特徴と違いがあるのか見ていきましょう。
詳細の解説の前にまずは比較表をご覧ください。それぞれの特徴は、以下のようにまとめることができます。
オフィスホワイトニング | ホームホワイトニング | |
---|---|---|
薬剤 | 高濃度 | 低濃度 |
施術時間 | 1時間程度(数回) | 数時間(毎日) |
漂白の出現 | 即日 | 1~2週間 |
漂白部位 | 表面>内部 | 表面<内部 |
漂白効果 | 人工的な白さ | 自然な白さ |
色戻り | しやすい | しにくい |
知覚過敏 | リスク大 | リスク小 |
こうして比較して見ると、それぞれの項目で全く異なる特徴を持つことが一目瞭然ですね。それでは詳細を見ていきましょう。
薬剤
オフィスホワイトニングでは、薬剤の多くがホームホワイトニング剤に比べて過酸化水素の濃度が高いため、表面(エナメル質)内部への浸透が早く、漂白効果も1回で強くはっきりと現れます。
一方、ホームホワイトニングは、過酸化水素の濃度が低いため、漂白効果は1回ではオフィスホワイトニングほどはっきりとはあらわれません。
施術時間
オフィスホワイトニングは、1回あたりの施術時間は約1時間〜1時間半程度。全部で3~5回程度でホワイトニングが完了します。
一方、ホームホワイトニングでは、1回あたりの薬剤入りマウストレーの装着時間は2時間が最も一般的で、数時間程度のものもあります。また、ホワイトニング中は1回あたり数時間の装着を2週間程度連続して行う必要があるため、それを見越した計画が必要となるでしょう。
漂白の出現
オフィスホワイトニングでは、施術直後に目に見える効果を得ることができます。すぐに白くしたい!という方には嬉しい効果です。
ホームホワイトニングでは、1回で目に見える効果は得られないことが多いですが、継続し1~2週間をかけて徐々に白くしていくことができます。
漂白部位
オフィスホワイトニングの漂白部位は、表面のエナメル質の漂白が主体となります。高濃度の過酸化水素はエナメル質内の浸透が早く強い漂白作用を起こしますが、短時間で神経へ到達し知覚過敏を起こしてしまいます。そのため、表面と内部の境目部分(エナメル・象牙境)や歯の内部(象牙質)に薬剤が浸透する前に施術を終了しなければならず、表面のみの漂白となるのです。
それに対し、ホームホワイトニングでは、エナメル・象牙境や象牙質の漂白が可能となります。薬剤の浸透スピードが劣る分内部まで薬剤を十分に浸透させることができ、オフィスホワイトニングと比べてより深部の漂白が可能となります。内部まで漂白できるため、内因性の着色(薬や加齢による着色)に対して効果的なのはホームホワイトニングといえます。
漂白効果
オフィスホワイトニングではエナメル質へ強い漂白作用によりはっきりとした白さになるのに対して、ホームホワイトニングでは歯の深部までの漂白ができるため、透明感のある自然な白さとなります。
色戻りのリスク
オフィスホワイトニングは、エナメル質主体の漂白のため、表面に汚れや色素が再び付着すると色素が付きやすく、色戻りのリスクも高くなります。一般的にオフィスホワイトニングの色戻りは3か月程度からと言われていますが、種類によって差があります。
一方、ホームホワイトニングは深部の漂白が主体のため、オフィスホワイトニングに比べて色戻りが少ないのが特徴です。
知覚過敏のリスク
オフィスホワイトニングでは、薬剤の濃度が高く浸透性が高いため短い時間で神経へ到達し、知覚過敏を引き起こしやすくなります。これは一時的なもので、一般的に24~48時間以内に減退します。
一方ホームホワイトニングでは、薬剤の濃度が低いため浸透速度が遅く、神経到達までのタイムラグがあるため、知覚過敏を引き起こしにくいという特徴があります。ただし、使用限度時間を大幅に超えると知覚過敏が生じる可能性は高くなります。
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの併用

上記のように、即効性や白さ重視の方にはオフィスホワイトニング、持続性や痛みの少さ重視の方にはホームホワイトニングを選ぶと良いことがお分かりいただけたかと思います。
ただ、ホワイトニングを行う側としては、どっちの効果も得たい!と思ってしまいますよね。ここから先は、両者を併用する方法をご紹介します。
デュアルホワイトニングとは
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用するホワイトニング方法のことを、「デュアルホワイトニング」といいます。
デュアルホワイトニングの特徴
デュアルホワイトニングの特徴は下記3点です。
芸能人並みの真っ白な歯に!持続性も◎
デュアルホワイトニングでは、芸能人並みに歯を真っ白にすることができます。表面のエナメル質の高い漂白効果に加え内部の象牙質まで漂白することで、確実に白い歯を手に入れることができます。
またオフィスホワイトニングでは後戻りがしやすいという特徴がありましたが、ホームホワイトニングも併用するため深部まで薬を浸透させることができ、色戻り予防にも効果的です。
費用はかかるが通院回数は少なくてOK
両方を併用すれば、どちらか一方だけで行うよりも費用がかかります。ホームホワイトニングではマウスピースを作成するなどの費用がかかるためです。ただ、1回の施術料金が高いオフィスホワイトニング(ブライトスマイルなど)を何度も行うより、デュアルホワイトニングの方がトータルでやすく済むというケースもあるため、費用対効果はよく検討しましょう。
痛みは出やすく食事制限も
両方併用することで、必然的に薬剤の過酸化水素が浸透する時間も増えます。浸透すればするほど痛みのリスクは高くなるわけですから、どちらか単体より痛みが出やすくなることは覚えておきましょう。
また、オフィスホワイトニング直後、ホームホワイトニング中は常に、色の濃いものは避けるなどの食事に気をつける必要があります。効果が高い分、食事にも気を遣う必要があることもしっかり頭にいれておきましょう。
まとめ
以下、今回の内容の要約です。
- オフィスホワイトニング:高濃度の薬剤を使用するため表面の漂白効果が高いが、知覚過敏を起こしやすく色戻りがしやすい。内部への漂白には向かないが、歯医者に通うだけで短時間で効果を得られる。
- ホームホワイトニング:低濃度の薬剤を使用するため浸透速度が遅く、緩和な漂白によって内部への漂白効果が高く色戻りがしにくい。持続性が高いが2週間毎日継続することが必要。
- デュアルホワイトニング:両者を併用した方法。
これらを参考に、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングのどちらを選択すべきか、あるいはどちらも併用するのか、よく検討してみてくださいね。