一言で「ホワイトニング」といっても、歯を白くする方法はいくつか種類があります。つまり、ホワイトニングとはそれらの総称として使われる言葉なので、特定のホワイトニングの種類や方法を限定して意味している言葉ではありません。
ホワイトニングがどこまで意味しているのか、どんな種類があるのか調べてみても、情報がばらばらで困っていませんか?
今回は、これ一つでホワイトニングのほぼ全ての種類と特徴を理解していただけるよう、わかりやすくまとめて解説していきます。
このページの目次
そもそも「ホワイトニング」の定義とは?

まず、一般的に使用されている「ホワイトニング」という言葉は大きく分けて3つの意味で使われています。
- 歯の漂白
- 歯のクリーニング・コーティング(自分で行う)
- 白い人工物で白く見せる(歯医者で行う)
ほとんどの方はホワイトニングといえば、①の認識が強いと思いますが、ホワイトニング用歯磨き粉や専門サロンでのホワイトニングなどは②に該当しますので、上記3つにあてはまるものに使用されているという現状です。
例えば、一言で「脱毛」と言っても、医療レーザー脱毛・脱毛サロンの脱毛・脱毛テープやクリームなどのグッズで自分でする脱毛など様々な方法がありますよね。ホワイトニングもその総称と同じような使われ方をしているんです。
そして、上記の「ホワイトニングの3つの意味」は、それぞれ下記の種類のものを意味しています。
- 歯の漂白
- オフィスホワイトニング
- ホームホワイトニング
- デュアルホワイトニング
- 歯のクリーニング・コーティング(自分で行う)
- セルフホワイトニング
- ホワイトニンググッズ
- ホワイトニングテープ
- ホワイトニングジェル
- ホワイトニング用歯磨き粉
- 歯のマニキュア
- 歯の消しゴム
- 白い人工物で白く見せる(歯医者で行う)
- コーティング(歯のマニキュア)
- レジンダイレクトボンディング
- ラミネートベニア
- セラミッククラウン
一言でホワイトニングといってもこんなに方法があるんですね・・!!
しかし、歯科医師など専門家の間ではホワイトニングとは「①歯の漂白」のことだけを意味していることがほとんどです。まずは、①歯の漂白を中心に、ホワイトニングのそれぞれの種類と方法をわかりやすく解説していきます。
歯の漂白とは!?方法は3種類ある!

上記の「①歯の漂白」とは、医療従事者のみが扱いが許可されている「過酸化水素」を使用して歯の着色汚れを分解する方法のことです。これは、歯医者さんやホワイトニング専門の歯科医院で施術をうけることができる治療です。
その「歯の漂白」には方法が下記の3種類の方法があります。
- オフィスホワイトニング
- ホームホワイトニング
- デュアルホワイトニング
1つは、歯医者さんでその場で白くしてもらう「オフィスホワイトニング」、2つ目は、マウストレーなどを作ってもらい、処方された薬剤を使用して自宅で自分で行う「ホームホワイトニング」、3つ目はそれらを両方行う「デュアルホワイトニング」です。
では、それぞれどのように違いがあるのかみていきましょう。
オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングとは?
「オフィスホワイトニング」とは、歯医者さんで歯科医師や歯科衛生士によって薬剤の塗布や光照射などを行う施術のことを意味しています。完了まで数回歯医者に通い、その場で全ての施術を行ってもらい、歯医者さんで全ての施術が完了するホワイトニングです。
オフィスホワイトニングの効果と持続期間
種類にもよりますが、1回の施術で色のトーンを2~7トーンほどあげることができます。はっきりとした白さになるのが特徴で、薬剤が歯の表面〜内部の着色物質を分解し、元の自分の歯よりも白くすることができます。完了まで数回通うのが一般的です。
持続期間は3ヶ月から半年といわれており、早い人は1ヶ月程度でもどることもあります。
オフィスホワイトニングのメリット・デメリット
《メリット》
オフィスホワイトニングでは、短い時間で確実に歯を白くできることが最大の魅力です。
また、濃度の濃い過酸化水素の薬剤を使い専用のライトで歯の漂白を一気に促進させるため、1回で人からわかる程の白さアップの変化が期待できます。歯医者さんに施術してもらえるため、安全安心してできることもオフィスホワイトニングの特徴です。
《デメリット》
オフィスホワイトニングでは歯が乾燥し着色しやすい状態になり、施術後24~48時間は、色の濃いものや着色料を使用した食品などを避けなければなりません。
▶︎参考:タバコもNG!オフィスホワイトニング後の食事で制限されるもの【まとめ】
また、施術中や施術後に一時的に痛みやシミが生じる可能性があります。一般的に約3割の人が痛みを覚え、7割の人が何かしらの不快感を感じると言われています。これらは通常、24時間〜48時間以内に減退します。
また、一般的に価格帯が一般的に1万円〜7万円程度と、即効性が高いものになればなるほど高額です。
こんな人におすすめ!
- 値段よりすぐに成果を出したい
- 自宅で行う時間がとれない
- 歯医者で全て終わらせたい
- 持続性より真っ白さを優先したい
- 虫歯の治療など他の治療と併せてホワイトニングしたい
※オフィスホワイトニングについてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。
ホームホワイトニング

ホームホワイトニングとは?
「ホームホワイトニング」とは、歯医者さんでマウスピースの作成と薬の処方をしてもらい、それを持ち帰って自分で行うホワイトニングのことを意味します。
ホームホワイトニングの効果と持続期間
過酸化水素の濃度が低いため漂白効果は1回ではオフィスホワイトニングほどはっきりとはあらわれません。しかし、継続して行うことで徐々に効果が現れ、歯の深部まで漂白されるため、透明感のある自然な白さとなります。
また、ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングに比べて色戻りが少ないのが特徴で、半年から1年程度効果が持続するといわれています。
ホームホワイトニングのメリット・デメリット
《メリット》
薬剤の浸透スピードが劣る分内部まで薬剤を十分に浸透させることができ、オフィスホワイトニングと比べてより深部の漂白が可能となります。内部まで漂白できるため、内因性の着色(薬や加齢による着色)に対して効果的です。
そして、薬の濃度が低い分痛みが少ないのも特徴です。痛くなったら時間を短くするなど、自分のペースで無理なく行うことができます。
また、費用面ではオフィスホワイトニングに比べて総額1.5万円〜3万円程度と安価で行うことができます。
《デメリット》
ホームホワイトニングでは、ホワイトニング中は1回あたり数時間の装着を2週間程度連続して行う必要があるため、それを見越した計画が必要となるでしょう。自分でしっかり管理して行う必要があります。
また、食事制限や歯磨きなどのセルフケアを、ホワイトニング期間中は常に気をつけなければなりません。
こんな人におすすめ!
- 白さを長持ちさせたい
- 安価で行いたい
- 自分のペースでホワイトニングしたい
- 自然な白さにしたい
- 痛みは最小限にしたい
※オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの違いは、以下の記事をご参照ください。
デュアルホワイトニング

デュアルホワイトニングとは?
「デュアルホワイトニング」とは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を行うホワイトニング方法のことです。歯医者さんでオフィスホワイトニング治療を行ってもらい、自宅では自分でホームホワイトニングを行います。
デュアルホワイトニングの効果と持続期間
デュアルホワイトニングでは、芸能人並みに歯を真っ白にすることができます。表面のエナメル質の高い漂白効果に加え内部の象牙質まで漂白することで、確実に白い歯を手に入れることができます。
また、二つを併用することでより長い持続期間が期待できます。
デュアルホワイトニングのメリット・デメリット
《メリット》
またオフィスホワイトニングでは後戻りがしやすいという特徴がありましたが、ホームホワイトニングも併用するため深部まで薬を浸透させることができ、色戻り予防にも効果的です。
《デメリット》
両方を併用すれば、どちらか一方だけで行うよりも費用がかかります。 ただ、1回の施術料金が高いオフィスホワイトニングを何度も行うより、デュアルホワイトニングの方がトータルでやすく済むというケースもあるため、費用対効果はよく検討しましょう。
また、必然的に薬剤の過酸化水素が浸透する時間も増えます。どちらか単体より痛みが出やすくなることは覚えておきましょう。
また、オフィスホワイトニング直後、ホームホワイトニング中は常に、色の濃いものは避けるなどの食事に気をつける必要があります。効果が高い分、食事にも気を遣う必要があることもしっかり頭にいれておきましょう。
こんな人におすすめ!
- やるからには芸能人なみに真っ白にしたい
- 歯の内部まで着色が強くなんとかしたい
- 短期間で確実に白くしたい
その他のホワイトニング方法

さて、ここで冒頭で述べた一般的な「ホワイトニングの意味3つ」をもう一度おさらいしてみましょう。
- 歯の漂白
- 歯のクリーニング・コーティング(自分で行う)
- 白い人工物で白く見せる(歯医者で行う)
①歯の漂白は「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」「デュアルホワイトニング」3種類があり、それぞれについて解説してきました。
では次に、それ以外の②歯のクリーニング・コーティング③白い人工物で白く見せるにはどんな方法があるのでしょうか。詳しくみていきましょう。
歯のクリーニング・コーティング

専門サロンでの「セルフホワイトニング」
セルフホワイトニングとは、自分で薬剤を塗布し、LED等の光を照射し歯を白くする施述方法のことを意味します。
医療品や医療機器を使わずに歯を白くするための施述方法のことで、美容エステサロンなどで施述を受けることができ、最近人気もあがり話題となっています。
主に使用される薬剤はポリリン酸、メタリン酸、二酸化チタン、重曹等の医療部外品。これらの薬剤で歯の表面の汚れや着色をクリーニングすることで歯を白くする手法で、歯科医院で行われている医療品や医療機器を使用したホワイトニングとは全く別のものという認識が必要です。
詳細は下記の記事にまとめてありますのでご興味がある方はどうぞ!
ホワイトニンググッズの使用
市販されているアイテムを使用して歯をクリーニング・コーティングを行い歯を白くする方法です。
自宅でできるホワイトニンググッズに代表されるものは主に5種類あります。筆者のおすすめ順は
- ホワイトニングテープ
- ホワイトニングジェル
- ホワイトニング用歯磨き粉
- 歯のマニキュア
- 歯の消しゴム
となっています。特にホワイトニングジェルは、過酸化水素が含まれていなくとも効果抜群のホワイトニンググッズとして注目のアイテムです。
オススメ商品と併せて詳細を下記の記事に解説していますのでご参照ください。
白い人工物で白く見せる方法

歯医者で行う漂白以外の歯を白くする方法4つ
歯の漂白以外で歯医者さんで歯を白くする施術方法は、以下の四つの方法があります。
- コーティング(歯のマニキュア)
- レジンダイレクトボンディング
- ラミネートベニア
- セラミッククラウン
これらはすべて、自分の歯そのものを染めるのではなく「天然歯の上になんらかの白い被せ物をして白く見せる治療」となります。
1〜4の順番で天然歯を削る量が増え、被せ物の割合が大きくなります。それに伴って費用もかかってきますので、特に2~4に関してはどうしても歯を白くする必要がある人のための最終手段の治療方法といえるでしょう。
これらの詳細は下記の記事にまとめてありますのでご興味がある方はどうぞ!
まとめ
一般的に、ホワイトニングとは
- 歯の漂白
- 歯のクリーニング・コーティング(自分で行う)
- 白い人工物で白く見せる(歯医者で行う)
の三つの意味で使用されますが、主に「①歯の漂白」を意味することがほとんどです。
歯の漂白には3つの方法があり、それぞれの特徴と違いがあるため目的に合わせて選ぶことが大切です。
「②歯のクリーニング・コーティング」はセルフホワイトニングやホワイトニンググッズの使用で手軽に行うことが可能ですが効果は歯の漂白には劣り、「③白い人工物で白く見せる」は主に4つの方法がありますが歯を削るなどのリスクや費用が高く時間がかかるなどのコストがかかります。
種類ごとに内容を正しく理解して、自分に一番あった方法を見つけて満足のいく白い歯を手に入れましょう♬